夕暮れ時独り小さな公園のベンチに座っていた。
誰もいない、何をする訳でもない、ただ座っているだけ。
何もかもが嫌になっていた。
このまま生きていて何があるのだろう?
学校も、家も、この世に存在するもの全て壊してしまいたい・・・

気がつけば今まで照らしていた太陽は沈み、空には満ち始めた月が微かな光で私を照らしていた。
『帰らなきゃ』
何処へ?
私には帰る場所が無い。
書類上は家族、だけど実際はそんなものじゃない。
『帰りたくないなぁ』
この世はなんて不公平なんだろう、いったい私が何をしたというのだろうか?

ゆっくりとベンチから立ち上がる。
空を見上げ深呼吸を一つ。
家へと歩を進める事にした。