2階に鞄を取りに行った沙織は急いで準備をしていた。
机の引き出しから鈍く光るモノを取り出す、それを見つめながら口元に薄気味悪い笑みを浮かべながら。
『きっと楽しい一日になるね、莉杞ちゃん』
ふふっと笑いながら鈍く光るモノを鞄の中に放り込む。
沙織は自室のドアを開けると。
『莉杞、お待たせ〜』
と、階段を駆け下りて行く。
靴を履きながら昨日のテレビ見た?など誰が見てもごく普通の女の子に見えるだろう。
だがその内に秘めた思いは本当に普通の女の子なのだろうか?
何も気づかずに莉杞は沙織と何気ない話をしながら学校へと向かった。